04.23.21:17
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04.18.01:45
Kill them ALL!
--行動報告書 No.34 2004/ルーマニア ワラキア集落--
その集落は一言で言えば渾沌だった。
降り止まない雨で煙る集落を埋め尽くす、無数の影。
目に映る数だけでも、10や20じゃききそうもない。
おまけに、情報端末に表示される縮小MAPは、
見渡す限り敵を表す赤い光点でびっしりと埋め尽くされていた。
それが全部伯爵の同居人ってんだから、ウンザリする。
毎度毎度、盛大な歓迎は痛み入るけどよ……。
物には限度ってモンがあんだろうがぁっ!
そんな俺の気持ちにはお構いなしに、連中は呻き声を上げながら
俺へとにじり寄ってきた。
その目にあるのは、俺と言う餌を前にした食欲だけ。
ここの村民は、とっくの昔に全員同類になっちまったんだろう。
となれば、餌はいない。その状態が何日も続いたんだ、
そりゃあ、腹も減るだろうな。
けど、な。
悪いが、俺は手前らに喰われる為に、ここにいるんじゃねぇんだよ。
俺は寧猛に笑うと、得物を担ぎ直した。
今日の得物はAT-1。連合所有の武器を借り受けて持ってきた。
弾種は対戦車ロケット弾。
当たれば重装甲の相手でも吹っ飛ばせる代物だ。
狙いを付ける必要はない。見渡す限り「的」しかいない。
撃てば、当たる。
俺は笑ったまま引き金を引いた。
105mm対戦車ロケット弾が、雨の帳を切り裂いて、
同居人どもの群れに突き刺さる。
巻き起こる爆音と爆炎。紅蓮の炎が同居人どもを薙ぎ倒す。
悲鳴を上げながら、数体の同居人が宙を舞った。
そのままぬかるんだ地面に叩き付けられて動かなくなる。
手ごたえ十分。だが、俺は思わず舌打ちをしちまった。
目の前で同類が吹っ飛ばされたってのに、連中全然気にしちゃいねぇ。
極度の飢えに目をぎらつかせて、俺に迫ってきやがる。
しかも、今の一撃で遠くの連中もこっちに気付いたらしい。
MAPに映った光点が、まとめて近付いてくる。
ま、しゃーねぇか。あんだけ派手な花火を上げりゃあ阿呆でも気付く。
それに……こっちもそりゃ覚悟の上だ。
ヘルメットを深く被り直し、息を目一杯吸い込む。
そして俺は、迫りくる同居人の津波の中に思い切り飛び込んだ。
群れのど真ん中に、至近距離からロケットをブチ込む。
敵の集団を最も効果的に爆炎に巻き込むにゃあ、これが手っ取り早い。
なぁに。戦車だって吹っ飛ばせるんだ。
2~3発もブチ込めば、綺麗サッパリ消えてなくなるだろうよ。
さぁて……俺か、手前らか。
どっちがどっちのディナーになるか、お楽しみと行こうじゃねぇか!
その集落は一言で言えば渾沌だった。
降り止まない雨で煙る集落を埋め尽くす、無数の影。
目に映る数だけでも、10や20じゃききそうもない。
おまけに、情報端末に表示される縮小MAPは、
見渡す限り敵を表す赤い光点でびっしりと埋め尽くされていた。
それが全部伯爵の同居人ってんだから、ウンザリする。
毎度毎度、盛大な歓迎は痛み入るけどよ……。
物には限度ってモンがあんだろうがぁっ!
そんな俺の気持ちにはお構いなしに、連中は呻き声を上げながら
俺へとにじり寄ってきた。
その目にあるのは、俺と言う餌を前にした食欲だけ。
ここの村民は、とっくの昔に全員同類になっちまったんだろう。
となれば、餌はいない。その状態が何日も続いたんだ、
そりゃあ、腹も減るだろうな。
けど、な。
悪いが、俺は手前らに喰われる為に、ここにいるんじゃねぇんだよ。
俺は寧猛に笑うと、得物を担ぎ直した。
今日の得物はAT-1。連合所有の武器を借り受けて持ってきた。
弾種は対戦車ロケット弾。
当たれば重装甲の相手でも吹っ飛ばせる代物だ。
狙いを付ける必要はない。見渡す限り「的」しかいない。
撃てば、当たる。
俺は笑ったまま引き金を引いた。
105mm対戦車ロケット弾が、雨の帳を切り裂いて、
同居人どもの群れに突き刺さる。
巻き起こる爆音と爆炎。紅蓮の炎が同居人どもを薙ぎ倒す。
悲鳴を上げながら、数体の同居人が宙を舞った。
そのままぬかるんだ地面に叩き付けられて動かなくなる。
手ごたえ十分。だが、俺は思わず舌打ちをしちまった。
目の前で同類が吹っ飛ばされたってのに、連中全然気にしちゃいねぇ。
極度の飢えに目をぎらつかせて、俺に迫ってきやがる。
しかも、今の一撃で遠くの連中もこっちに気付いたらしい。
MAPに映った光点が、まとめて近付いてくる。
ま、しゃーねぇか。あんだけ派手な花火を上げりゃあ阿呆でも気付く。
それに……こっちもそりゃ覚悟の上だ。
ヘルメットを深く被り直し、息を目一杯吸い込む。
そして俺は、迫りくる同居人の津波の中に思い切り飛び込んだ。
群れのど真ん中に、至近距離からロケットをブチ込む。
敵の集団を最も効果的に爆炎に巻き込むにゃあ、これが手っ取り早い。
なぁに。戦車だって吹っ飛ばせるんだ。
2~3発もブチ込めば、綺麗サッパリ消えてなくなるだろうよ。
さぁて……俺か、手前らか。
どっちがどっちのディナーになるか、お楽しみと行こうじゃねぇか!
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