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気まぐれ不定期更新。 ネットゲームのプレイ日記やらなにやら。 最近はドラゴンネストが中心。E2は付いていけなかった。
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04.17.05:30

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  • 04/17/05:30

02.11.23:36

無題

--行動報告書 No.63 2005/汚染された地下水路--

 ……なぁんか、釈然としねぇなぁ……。

 足元に転がる汚染体の死体を蹴飛ばしながら、俺はガリガリと頭を掻いた。
 どうにも違和感がある。ぎこちない。不自然だ。

 まぁ、それも仕方ねぇのかもしんねぇな。
 なにしろ、今俺の手元にある得物はいつもの「肉切り包丁」じゃあ、ない。
 
 肉切り包丁の代わりに何を持っているかといやぁ、
 名前は「Franchi Law-12」。いわゆるショットガンってヤツだ。
 こいつを言い表すなら……そう、「挽肉屋」ってトコか?

 こいつを手に入れた経緯を簡単に話しておく。

 ……昨日の連合戦決勝のすぐ後の話だ。
 同じ連合の鷹志が、ルミネ前で露店を開いているのを見つけた。
 そこにあったのが、コイツ。
 なんでも、試しに使ってみたけれど、やっぱり連射系の方が性に合うらしい。
 だもんで、速攻で売りに出してたってワケだ。

 そん時、俺はちっとマシンガンに行き詰まりを感じていた。
 一番稼げるはずの地下水路で、連合の仲間に呆れられるような稼ぎしかでねぇ。
 で、気分転換に別な武器でも試してみてぇと思っていたワケだ。

 連射系が欲しい鷹志と、マシンガン以外を試したい俺。
 互いの利害が一致した俺たちは、その場で得物を交換した。
 もちろん、飽きたらまた元通りにするって条件の元で、だ。
 
 で。今俺はこうして慣れないショットガンに悪戦苦闘している。
 1丁でも試したが、手数が全然足りねぇ。
 仕方ねぇから自腹で一つ下のランクの「Remington M870 Super Magnum」と、
 ツナギとして、「S&W M29 44Magnum」を買い足して準備完了。
 そんで、この地下水路で試運転をしてるわけだが……。

 今までMINIMI一本に慣れきっていて、上手いこと切り替えができねぇ。
 両手に持ったショットガンを交互にぶっ放すのがスタイルになるんだが。
 こいつが、中々思うようにつながらない。

 前途多難だぜ、まったくよ……。

 溜息をつきながら水路を進むと、メガットの汚染体が一匹、視界に入る。
 無防備に背中を向けて蠢いてやがる。
 いつもなら、迷わずMINIMIの引き金を引くんだが、今日はちょっと躊躇っちまう。
 我ながら情けねぇ話だけどよ。

 ……正直、慣れるまでは手出しを控えてぇ相手だが。
 稼ぎのためにゃ、そうも言ってらんねぇよなぁ……。

 顔をしかめて、間合いを計る。
 マシンガンよりもより相手の懐に飛び込まねぇと、ショットガンの良さは出ない。
 つまり、そいつは何時だってキルゾーンの中に居なきゃなんねぇって事だ。
 ま、そいつはMINIMIも一緒だけどな。

 息を吸って吐く。そして、もう一度深く吸い込んで、俺は走りだした。
 メガットが近づく俺に気付いた。思いのほか俊敏に俺の方を向いた。
 丁度コッチを向いたその面に、右手に握った「挽肉屋」をぶっ放す。
 10番ゲージの散弾が、一塊になってメガットを抉る。
 皮膚が硬かろうが何だろうが、一切気にしない火力。こいつは魅力的だ。
 すかさず左手のレミントンを叩き込む。
 もう一度、一塊分頭を抉られたメガットが奇怪な叫びを上げる。

 うし。畳み込んでやらぁ!

 と、思ってもう一度「挽肉屋」をぶっ放そうとした瞬間、
 無情にもガチッと言う音が響く。
 右手の「挽肉屋」を見る。当たり前のようだが、弾は出てない。
 ざぁっと音を立てて、血の気が引いていく。

 だぁぁっ! だからMINIMIじゃねーんだったぁっ!!
 フルオートはできねーんだって!!!

 慌ててポンプアクションで弾を送り込もうとした、その時だ。
 俺の頭上に、影が差した。
 見上げれば、迫り来るメガットの巨体。
 OK。回避不能。

 鈍い音と乾いた音が全身のアチコチから上がるのを聞きながら。
 俺は自分が地下水路の薄汚い通路に転がるのを感じた。

 ……仕方ねぇ。また、使うか……。

 意識が完全に切れる前に、奥歯を噛み締める。
 カチっと言う音とがして俺の全身に力が戻ってくる。
 仕込んであった、復活剤の効果はバツグンだ。
 致命傷から復活しても、すぐに戦えるってんだから恐れ入る。

 ……けど、復活剤も残り少なくなってきてんだよな……。
 後50回は残っていたのが、これで10回を切っちまった。
 ……そんな安いモンでも、ねぇんだけどなぁ……。

 溜息と共に立ち上がり、やる気満々のメガットと再び対峙する。
 ……仕方ねぇ。慣れるまでの辛抱だ。
 
 おぉら!! かかってきやがれ!
 挽肉の山にしてやっからよぉっ!!!
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