04.26.13:31
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09.04.00:30
新たな居場所。その実力。
--行動報告書 NO.46 2002(Another)/商圏争奪戦・戦場--
あーあー。こちら砂狐。
所定の行動を完了。当戦域は開戦後、混戦となりそうな模様。
現在の所、目標変更の必要を認めず。
他戦域を確認しつつ、本隊と合流する。Over。
ノイズ混じりの通信を送って、俺は建物の陰に隠れる。
その脇を、よその連合員が駆け抜けて行く。
スナイパーらしく、ライフルを抱えていた。
……おっかねぇや。
俺は対人が苦手だ。こういう時はさっさと逃げるに限る。
それに、ぼちぼち戦闘開始の時間だ。
のんびりと情報収集するのも、この辺が潮時だろう。
俺は陰から陰へと渡り歩き、本隊との合流を目指した。
週に一度のお楽しみ、商圏争奪戦。
今日はきちんと決勝に進出してる。
先週は惜しい所で負けちまったからな。
是非、雪辱といきてぇ所だ。
んで、決勝の狙いは食品商圏と決まった。
大手を向こうに回すには、ちょいと人手と火力が足りねぇらしい。
まあ、足りねぇ部分は腕と足、それと頭で埋めりゃあいい。
新しい連合での腕試しってトコか。
本隊と無事合流し、戦闘開始の合図を待つ。
序盤は運送商圏に腰を据えるらしい。
目の前には、既に他の連合の姿があった。
お互いに目を逸らさず、じっと待つ。
そして、暴力の都市に戦争開始の号令が鳴り響く。
途端に始まる大乱戦。飛び交う弾丸、煌く白刃。
そいつを見てると、狩りとは違う高揚感が俺の中から湧き上がる。
……いいねぇ、この空気。
戦争してるって気分になってくるじゃねぇか!
気付けば俺は雄叫びを上げて撃ちまくっていた。
通信回線がオープンのままだって事は気付いていたが、敢えて無視。
なに、俺が賑やかなのはいつもの事だ。仲間達も慣れている。
……ハズだ。
銃弾が跳ね回り、そいつを掻い潜って白兵要員が突っ込んでくる。
どいつもこいつも、目の前の建物にゃあ目もくれねぇ。
最近じゃ、どこも戦い方がこなれてきた。
序盤から中盤にかけて、建物をぶっ壊す所は減ってきている。
いや、ほぼ無いと言ってもいいだろう。
あるとしたら、そりゃちょっとした誤算ってトコだろう。
何せ、取った所で終盤に、それもラスト数分で一気に塗り換わる。
それが分かっているから、どこも序盤は対人戦闘に精を出す。
俺もそれに習い、SAWを手当たり次第にぶっ放す。
狙い適当。
そもそも狙った所で、俺の腕じゃあ手練れの連中にゃ当たりやしねぇ。
だから、当たって倒れりゃめっけもん。
当たらなくても威嚇程度で十分。そんな気持ちで撃ちまくる。
撃って撃たれて斬られて斬って。
そんで倒れて起き上がる。
連合戦の度に繰り広げられる光景。
そんな中で連合の名通信手、『黒猫』を経由して長の指示が飛ぶ。
「マスターから伝達!」
「命令は唯一つ! サーチアンドデストロイ(見敵必殺)!」
「繰り返す、見敵必殺!!」
それを聞いた瞬間、俺は声を上げて笑っていた。
いいねぇ。いい指示だ。簡潔明瞭で完璧なまでに分かりやすい。
SAWを構えなおして、笑いながら答える。
「了解。認識したぞ、マイ・マスター!」
そんないい指示に異論なんかあるわけが無ぇ。
正直、対人戦は苦手だが。そうも言ってらんねぇなぁっ!
※連合戦結果※
連合『紫電』:食品商圏 全シェア中、66%を獲得
以上の結果より、該当商圏の期限付き所有を認める。
期限は来週末。商圏争奪戦決勝が終了するまでとする。
尚、税率の変更等ある場合、速やかに所定の手続きを取る事。
以上。
あーあー。こちら砂狐。
所定の行動を完了。当戦域は開戦後、混戦となりそうな模様。
現在の所、目標変更の必要を認めず。
他戦域を確認しつつ、本隊と合流する。Over。
ノイズ混じりの通信を送って、俺は建物の陰に隠れる。
その脇を、よその連合員が駆け抜けて行く。
スナイパーらしく、ライフルを抱えていた。
……おっかねぇや。
俺は対人が苦手だ。こういう時はさっさと逃げるに限る。
それに、ぼちぼち戦闘開始の時間だ。
のんびりと情報収集するのも、この辺が潮時だろう。
俺は陰から陰へと渡り歩き、本隊との合流を目指した。
週に一度のお楽しみ、商圏争奪戦。
今日はきちんと決勝に進出してる。
先週は惜しい所で負けちまったからな。
是非、雪辱といきてぇ所だ。
んで、決勝の狙いは食品商圏と決まった。
大手を向こうに回すには、ちょいと人手と火力が足りねぇらしい。
まあ、足りねぇ部分は腕と足、それと頭で埋めりゃあいい。
新しい連合での腕試しってトコか。
本隊と無事合流し、戦闘開始の合図を待つ。
序盤は運送商圏に腰を据えるらしい。
目の前には、既に他の連合の姿があった。
お互いに目を逸らさず、じっと待つ。
そして、暴力の都市に戦争開始の号令が鳴り響く。
途端に始まる大乱戦。飛び交う弾丸、煌く白刃。
そいつを見てると、狩りとは違う高揚感が俺の中から湧き上がる。
……いいねぇ、この空気。
戦争してるって気分になってくるじゃねぇか!
気付けば俺は雄叫びを上げて撃ちまくっていた。
通信回線がオープンのままだって事は気付いていたが、敢えて無視。
なに、俺が賑やかなのはいつもの事だ。仲間達も慣れている。
……ハズだ。
銃弾が跳ね回り、そいつを掻い潜って白兵要員が突っ込んでくる。
どいつもこいつも、目の前の建物にゃあ目もくれねぇ。
最近じゃ、どこも戦い方がこなれてきた。
序盤から中盤にかけて、建物をぶっ壊す所は減ってきている。
いや、ほぼ無いと言ってもいいだろう。
あるとしたら、そりゃちょっとした誤算ってトコだろう。
何せ、取った所で終盤に、それもラスト数分で一気に塗り換わる。
それが分かっているから、どこも序盤は対人戦闘に精を出す。
俺もそれに習い、SAWを手当たり次第にぶっ放す。
狙い適当。
そもそも狙った所で、俺の腕じゃあ手練れの連中にゃ当たりやしねぇ。
だから、当たって倒れりゃめっけもん。
当たらなくても威嚇程度で十分。そんな気持ちで撃ちまくる。
撃って撃たれて斬られて斬って。
そんで倒れて起き上がる。
連合戦の度に繰り広げられる光景。
そんな中で連合の名通信手、『黒猫』を経由して長の指示が飛ぶ。
「マスターから伝達!」
「命令は唯一つ! サーチアンドデストロイ(見敵必殺)!」
「繰り返す、見敵必殺!!」
それを聞いた瞬間、俺は声を上げて笑っていた。
いいねぇ。いい指示だ。簡潔明瞭で完璧なまでに分かりやすい。
SAWを構えなおして、笑いながら答える。
「了解。認識したぞ、マイ・マスター!」
そんないい指示に異論なんかあるわけが無ぇ。
正直、対人戦は苦手だが。そうも言ってらんねぇなぁっ!
※連合戦結果※
連合『紫電』:食品商圏 全シェア中、66%を獲得
以上の結果より、該当商圏の期限付き所有を認める。
期限は来週末。商圏争奪戦決勝が終了するまでとする。
尚、税率の変更等ある場合、速やかに所定の手続きを取る事。
以上。
都市管理者
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