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気まぐれ不定期更新。 ネットゲームのプレイ日記やらなにやら。 最近はドラゴンネストが中心。E2は付いていけなかった。
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04.24.12:38

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  • 04/24/12:38

02.06.23:56

単なる狩りの風景ですよ?(でも長文)

--行動報告書 No.61 2005/汚染された地下水路--

 ちっ……! こんな短期間で一体何が起きてやがるってんだ!?

 群れを成して迫る汚染された変異体どもに、MINIMIを掃射しながら
 俺は一人毒づいた。

 ここ数日、暇を見てはこの地下水路で狩ってんだが、どうも様子がおかしい。

 数が、多すぎる。

 まぁ敵の数が多いってのは。何もここに限った話じゃねぇ。
 だが、ここは同業の間でも特に人気のある場所の一つだ。
 2005年の俺たちの根城である地下要塞の直下にあるせいか、
 ここに巣くっている汚染体……まあ、要は変異体のゾンビどもを
 サクサクと始末すりゃあ、相当な表彰を受けられる。

 だもんで、ここに篭って腕を磨く連中は多い。
 だから、ここは逆に敵の数が足りねぇって状況に陥ることがままある。
 実際、俺も頻繁にここに足を運んでんだが、
 何もいねぇ水路を走り回るだけって事もしょっちゅうだ。
 
 だが今、俺の目の前にはそんな話が嘘のように怪物どもが溢れている。
 そいつらに向けて俺はひたすらMINIMIをぶっ放す。
 抱えて来た弾帯が瞬く間に短くなり、吐き出す薬莢が地面で跳ねる。
 
 確かに数は減っている。
 だが一体潰しゃあ、その屍骸を乗り越えて新しい汚染体が顔を出す。
 水路の向こうから近づいてきたのは、一際デカイ汚染体だった。

 うぅわ。ここでコイツが湧いて出るかよ……。
 あのデカさ、見間違いようもねぇ。
 スワローメガットの汚染体だ。
 ここでの最大の脅威だけあって、報酬も桁外れなんだが……。
 クソッタレ。いつもなら大歓迎だがよ……!

 MINIMIを掃射し続けながら、手元に残っている残弾を確認する。
 一般弾が1000発ちょい、焼夷弾が700発、徹甲弾が800発。
 正直、ギリだな。

 一瞬だけ「逃げるか?」って考えが浮かぶ。
 が、それは本当に一瞬だけだ。

 ……折角の稼げるチャンスに、尻尾を巻いて逃げられるかよ!

 決断したら、後は実行に移すだけ。
 目の前の傷付いた汚染体どもにトドメの掃射をくれてやる。
 頭、首、胴体。全身を蜂の巣にされた汚染体が崩れ落ちる。
 丁度、群れのど真ん中。メガットと俺の間に、一本の道が出来る。
 その道を、左手の盾を構え直して駆け抜けた。

 駆けつつ、右手に構えたMINIMIから焼夷弾を撒き散らす。
 メガットの皮膚は硬い。一般弾を食らわせても、ウマくねぇ。
 徹甲弾が有効なんだが、元々タフな変異体が、ゾンビになってさらにタフになってやがる。
 漫然と撃ってたら、先にこっちの弾が尽きちまう。
 そこで、この焼夷弾の出番ってわけだ。
 焼夷弾で燃やせば、装甲効果はテキメンに落ちる。
 そこに、本命をブチ込んでやんぜ……っ!

 接近しすぎず、かつ弾が散らばり過ぎない範囲で動き回りながら、
 焼夷弾をひたすら撃ち続ける。
 数百発打ち込んで、ようやくメガットのデカイ図体が炎に包まれた。
 まだ熱さを感じる感覚はあるのか、メガットは体を捩じらせて暴れだした。
 一瞬、俺から注意がそれる。

 今だっ!

 そう思った瞬間、不意に俺の頭の上に影が差した。
 見上げたそこには、メガットの燃え盛る巨体。
 驚く暇すらなく、俺の体をメガットの巨体が押しつぶす。
 体の中から、乾いた音が聞こえた。
 喉の奥から何かがこみ上げて、口の中に鉄錆びの味が充満する。

 骨の何本かはイッたな、こりゃ……。
 
 まるで、他人事のように考える。
 だが、今回は運が良かったらしい。俺の意識はまだ切れちゃいねぇ。
 ニヤリ、と笑う。

 なら、俺の勝ちだ。

 目の前にあるメガットの口腔に、MINIMIの銃口をねじ込む。
 MINIMIの薬室に装填されているのは、徹甲弾。

 いくらガワが硬ぇつっても、中身はグズグズ。
 ……だろ?

 そして、俺は引き金を引いた。
 くぐもった発射音とともに、7.62mmの徹甲弾がメガットの中に吐き出される。
 熱で劣化したメガットの皮膚を突き破り、無数の弾丸が飛び出す。
 そして、そのうちの数発がメガットの中枢を食い破った。
 大きく一度、その全身を痙攣させてメガットが水路に横たわる。
 完全に動かないのを確認して、俺は大きく息を吐いた。

 途端、全身を襲う激痛に顔をしかめる。
 食い物は切れた、弾も綺麗にカンバンだ。
 ……今日の狩りはここまでにしといた方がいいやな。
 
 痛む体を壁に預け、足を引きずりながら出口を目指す。
 まったく……腕を磨くのも、楽じゃねぇよな。
 
 因果な商売、選んだもんだ……やれやれだぜ。
 
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